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健全性(WHOLESOMENESS):毒性・微生物学的安全性、栄養学的適格性を総合した考え方

毒性に関する研究(変異原性を含む)


発表場所 : 食品照射研究運営会議
著者所属機関名 : (財)食品薬品安全センター・国立衛生試験所変異原性部 国立衛生試験所毒性部
発行年月日 : 昭和55年 6月
4. 照射玉ねぎの毒性に関する研究
1. 慢性毒性試験
1 緒言
(1) 検体
(2) 検体投与方法
(3) 動物
(4) 観察及び測定項目
2 マウスを用いた慢性毒性試験
(1) 試験方法
(2) 試験結果
(a) 一般症状
(b) 体重
(c) 摂餌量
(d) 死亡率
(e) 血液の形態学的及び生化学的検査
(f) 臓器重量
(g) 病理組織学的検査
(イ) 剖検所見
(ロ) 組織学的所見



放射線照射による玉ねぎの発芽防止に関する研究成果報告書[資料編]4.照射玉ねぎの毒性に関する研究


4. 照射玉ねぎの毒性に関する研究
1. 慢性毒性試験
1 緒言

 照射玉ねぎの毒性を調べるために、マウス及びラットによる長期飼育試験を行った。

(1) 検体

 昭和42年の秋、北海道で収穫した札幌黄玉ねぎを、日本原子力研究所高崎研究所において、0、7、15及び30kradのγ線照射を行った。照射を終了した玉ねぎを島根県出雲市に所在する乾燥工場で輪切し、80℃前後で熱風乾燥した。このとき歩止り8%、水分量5%であった。乾燥玉ねぎは一定規格(20kg収容)の除湿容器に分別収納し、2±0.5℃の低温室に貯蔵し、要に応じて分出した。

(2) 検体投与方法

 乾燥玉ねぎを粉末化し、2種の動物用飼料原末に重量比で一定の割合(マウスでは25%、ラットでは2%及び25%)に混合した後、水を加えて成型し、60℃前後で熱風乾燥を行い固型飼料とした。この時の水分量は5%であった。この固型飼料を動物に与え、自由に摂取させた。

 なお、2種の動物飼料原末及び乾燥玉ねぎの成分々析値は、第(4)−1表に示すとおりである。


第(4)−1表 飼料原末及び乾燥玉ねぎの成分分析値
成     分
飼料原末%
乾燥玉ねぎ%
水     分
 7.0 
 5.00 
粗  蛋  白
24.2 
10.46 
粗  脂  肪
 5.5 
 1.74 
灰     分
 6.2 
 4.36 
粗  繊  維
 4.5 
 6.10 
可溶性無窒素物
52.6 
72.34 


(3) 動物

 船橋農場産の生後4週令のdd系マウス雄雌、当毒性部で継代維持するdde系マウス雄雌及び船橋農場産の生後4週令のwistar系ラット雄雌を用いた。

 各試験での群別は、玉ねぎを含まない飼料を与えるものを対照群とし、非照射玉ねぎ添加飼料を与える群を非照射群、また7、15及び30krad照射玉ねぎを各々添加した飼料を与える群を、照射群とした。

 なお、非照射群と照射群を総称して添加群と呼ぶ。

(4) 観察及び測定項目

 一般症状、体重、摂餌量及び摂水量を原則として週1回記録し、ラットでは一定期間の体重変化及び摂餌量から次式によって食餌効率を計算した。

 食餌効率 = (体重−初期体重)(g) / 摂餌量 (g)

 死亡動物を毎日調べ、さらに一定時期に血液の生化学的及び形態学的検査と病理組織学的検査を行った。検査の内容は次のとおりである。

 赤血球及び白血球数   : トーアミクロセルカウンター

 総ヘモグロビン量(Hb): シアンメトヘモグロビン法

 ヘマトクリット値(Ht): 毛細管遠心法

 網状赤血球数      : 超生体染色法

 白血球像(百分比)   : 塗抹標本

 血糖値         : Glucose oxidase法

 総蛋白量        : 日立屈折蛋白計

 総コレステロール量   : Zak法

 尿素窒素(BUN)   : Chen−Sharton法

 アルカリフォスファターゼ: Kind and King法

    (cALP)

 トランスアミナーゼ   : Reitman and

  (GOT,GPT)    Frankel法

 剖検:肉眼的検査、主要臓器(脳、心、肺、肝、腎、脾、内分泌腺)の湿重量及び組織学的検査)

2 マウスを用いた慢性毒性試験

 −−玉ねぎ25%添加−−

(1) 試験方法

 生後4週令のdd系マウス雄雌各々40匹からなる群を5群用意し、それぞれ対照群、非照射群、7krad群、15krad群及び30krad群とし、相当する飼料で21ヶ月間飼育した。飲料水として、水道水を自由に与えた。

(2) 試験結果
(a) 一般症状

 雄:2か月頃から尾根部背側の皮膚表面に小出血点を生ずる例が散発的に現われ、この部分は小痂皮を形成し、さらに漸次表層性の潰瘍となり粘調な分泌物で被われる。その出現例数は群毎に5〜9例で、対照群で最も多いが、他の群間には差を認めない。6か月前後から背部又は全身性の脱毛例が散発的に認められるが、群間にはほとんど差がない。その他、非照射群の1例で399日目に陰嚢膨大が見られ、この動物は473日目に自然死し、剖検の結果陰嚢水腫と診断された。また、実験後期に腹部膨隆、斜頸、陰茎突出、眼球白濁例などを散発的に見るが、その頻度に群間の差を見ない。

 雌:5か月頃から背部の脱毛例が群間に差なく散発し、この症状はやがて自然に回復する。また、5か月頃より、雄で見られるのと同様の背部表層潰瘍が発現するが、その例数は雄より少なく、各群1〜2例で群間に差を見ない。

 実験後半期に各群1〜2例に腹部膨隆を認めるが、群間に一定の傾向は見られない。その外、30krad群の1例に眼球白濁が419日目頃より認められる。

(b) 体重

 21か月間の体重の推移を第(4)−1、a,b図に示す。

 雄では、対照群に比べ、15krad群が30週頃より軽度の増加抑制を示すが、他の添加群と対照群との間では殆んど差を見ない。

 一方、雌では、36週頃より対照群と添加群との間で増加の程度に差を生ずる。しかし、非照射群と照射群との間にはほとんど差を認めない。

(c) 摂餌量

 摂餌量(g/day/mouse)の推移は第(4)−1,a,b図に示すとおりで、雄雌ともに群間に差を見ない。

(d) 死亡率

 期間別に集計した死亡動物数を第(4)−2表に示す。雄では、30krad群が対照及び非照射群に比べやや高値を示すが有意差はなく、雌では対照群に比べ添加群がやや低い。

 なお、期間別に見ると、各群ともに7〜12か月、15〜21か月に死亡するものが多い。


第(4)−2表 死亡率
   群    
        
        
               月               
死亡
総数
  
  %  
     
     
 3  
 6  
 12  
 14 
 18  
 21 

 
 
 
 
 
 
 
 
対   照 
2/40
1/33
11/27
0/16
 7/16
2/ 5
23
81.58
非 照 射 
1/40
2/34
 6/27
2/21
 3/19
7/12
21
77.34
 7krad
1/40
1/34
 5/28
0/23
 9/23
2/10
18
62.15
15krad
5/39
0/29
 4/24
1/20
 4/19
6/11
20
75.23
30krad
1/40
3/34
 3/26
1/23
 8/22
7/10
23
85.64

 
 
 
 
 
 
 
 
対   照 
3/40
0/32
 6/27
0/21
12/21
2/ 5
23
81.50
非 照 射 
1/40
2/34
 5/27
3/22
 6/19
3/ 9
20
70.54
 7krad
5/40
2/30
 6/23
1/17
 4/16
3/ 8
21
73.37
15krad
3/40
0/32
 4/27
1/23
 2/22
9/16
19
70.02
30krad
4/40
0/31
 7/26
2/19
 2/17
5/11
20
71.68

死亡率の算出には、LIFE−TABLE TECHNIQUEを用いた。


(e) 血液の形態学的及び生化学的検査

 18か月目に各群4例の動物について実施した赤血球、白血球数、Ht及びトランスアミナーゼ活性の検査成績は第(4)−3表に示すとおりである。

 雄雌ともに添加群でいずれも赤血球数の減少を生ずる。その減少の程度は雄雌ともに非照射群で最も強い。また、Htが添加群で低下を示す。これらの変化には、照射線量による一定の関係はない。


第(4)−3表 血液形態学的及び血液生化学的検査(18カ月目)
   群    
        
動物数
   
R.B.C.      
(×10・E(4))  
N.B.C.    
(×10・E(2))
Hematocrit
 (%)      
GOT(U)
      
GPT(U)  
        

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 4 
   
 905.5      
± 97.33     
 150.0    
±116.27   
48.50     
±3.70     
12.95 
±4.30 
 4.64(2)
        
非 照 射 
      
 4 
   
 563.3      
±190.53*    
 140.3    
± 66.16   
43.88     
±3.12     
 8.08 
±2.57 
 6.46   
±0.65   
 7krad
      
 4 
   
 669.8      
±229.03     
 111.0    
± 10.30   
41.25     
±6.14     
12.68 
±4.77 
 6.67   
±1.74   
15krad
      
 4 
   
 626.3 (3)  
±102.57(*)  
 194.0 (3)
± 82.72   
40.25     
±6.90     
 8.93 
±0.78 
 8.25   
±0.98(*)
30krad
      
 4 
   
 717.0      
±152.48     
 185.0    
± 46.20   
38.00     
±9.49     
 8.35 
±2.11 
 6.06   
±0.89   

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 3 
   
1062.3      
±128.26     
 114.0    
± 21.00   
49.25     
±3.86     
13.69 
±4.22 
 7.33   
±2.08   
非 照 射 
      
 4 
   
 459.8      
± 68.28**   
  98.8    
± 37.27   
41.25     
±2.87*    
13.26 
±5.40 
 5.53   
±0.61   
 7krad
      
 4 
   
 749.5      
± 76.76*(**)
  94.5    
± 25.04   
43.13     
±1.44*    
 7.19 
±0.75*
 5.61   
±1.62   
15krad
      
 4 
   
 803.3      
±132.83*(**)
  95.0    
± 17.68   
44.00     
±6.58     
10.49 
±3.81 
 7.68   
±1.58(*)
30krad
      
 4 
   
 966.0      
± 54.59(**) 
 103.3    
± 32.71   
43.33     
±3.21     
 8.97 
±1.88 
 6.78   
±0.42(*)

 *  P<0.05 対照群と比べて
 ** P<0.01 対照群と比べて
(*) P<0.05 非照射群と比べて
(**)P<0.01 非照射群と比べて
( )内の数は、検査動物数


(f) 臓器重量

 3、6及び18か月の各時期に行った臓器重量測定の成績を第(4)−4,5,6表のa,bに示す。以下、対照群又は非照射群と比べ、実重量と体重比でともに同一方向に差を示すものについて述べる。

 3か月:雄では、添加群で肝及び脾の増加又は増加傾向、精巣及び副腎の減少又は減少傾向を見る。

 雌では7及び15krad群の心が非照射群に比べ有意の増加を示すが、対照群と照射群との間には殆んど差を見ない。また、脾では添加群で増加を見るが、非照射群と照射群との間に有意の差を認めない。

 6か月:雄では、添加群で肝及び脾の増加又は増加傾向、腎の減少傾向を見る。

 また、雌では、添加群で脾の増加傾向と副腎の減少傾向を見るが、添加群間にはほとんど差を認めない。7krad群で卵巣の増加を見るが、他の照射群には明らかな変化は見られず、線量関係は明らかでない。

 18か月:雄では、添加群の肝の増加傾向を、非照射及び15krad群で脾の増加、7及び30krad群では脾の増加傾向を見る。また、非照射の副腎の増加を見る。

 雌では、対照群に比べ添加群で肝及び脾の増加傾向を、また副腎の減少又は減少傾向が認められる。

 まとめ:3、6、18か月を通じて、添加群で肝及び脾の増加を見るが、非照射群と照射群の間には明らかな差は認められない。


第(4)−4a表 臓器重量(3カ月目)(雄)
   群    
動物数
 体重 g 
 心 g  
 肺 g    
 肝 g      
 腎 g     
 脾 g
 精巣 g 
 副腎 mg   

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 5 
   
      
      
 0.15 
±0.01 
 0.35(4)
±0.08   
 1.47     
±0.29     
 0.50    
±0.07    
 0.20
±0.06
 0.27 
±0.04 
 1.80    
±1.08    
非 照 射 
      
 5 
   
      
      
 0.20 
±0.05 
 0.38   
±0.17   
 2.04     
±0.23**   
 0.50    
±0.08    
 0.34
±0.05**
 0.24 
±0.03 
 6.24    
±0.84*   
 7krad
      
 5 
   
      
      
 0.21 
±0.04*
 0.37   
±0.13   
 2.07     
±0.18**   
 0.55    
±0.04    
 0.24
±0.02(**)
 0.24 
±0.03 
 6.30    
±1.14    
15krad
      
 5 
   
      
      
 0.17 
±0.02 
 0.26   
±0.03   
 2.07     
±0.44*    
 0.49    
±0.05    
 0.31
±0.13
 0.26 
±0.03 
 6.00    
±0.86*   
30krad
      
 5 
   
      
      
 0.16 
±0.02 
 0.27   
±0.07   
 2.15     
±0.15**   
 0.57    
±0.04    
 0.28
±0.06
 0.25 
±0.02 
 7.50    
±0.50(*) 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 5 
   
33.30 
±2.71 
 0.46 
±0.02 
 1.04(4)
±0.21   
 4.44     
±1.00     
 1.51    
±0.20    
 0.59
±0.16
 0.82 
±0.12 
23.51    
±3.49    
非 照 射 
      
 5 
   
38.64 
±4.05*
 0.52 
±0.18 
 0.96   
±0.36   
 5.29     
±0.26     
 1.28    
±0.12    
 0.89
±0.13*
 0.61 
±0.08*
16.22    
±2.11**  
 7krad
      
 5 
   
36.88 
±2.72 
 0.56 
±0.10 
 1.02   
±0.39   
 5.60     
±0.18*    
 1.50    
±0.15(*) 
 0.65
±0.04(**)
 0.65 
±0.07*
17.17    
±3.46*   
15krad
      
 5 
   
34.72 
±3.53 
 0.48 
±0.04 
 0.76   
±0.07*  
 5.93     
±0.74*    
 1.42    
±0.09    
 0.86
±0.30
 0.76 
±0.13 
17.22    
±0.94**  
30krad
      
 5 
   
36.06 
±2.14 
 0.44 
±0.03 
 0.74   
±0.20   
 5.95     
±0.13*(**)
 1.57    
±0.05(**)
 0.77
±0.12
 0.68 
±0.04 
20.82    
±1.44(**)

 *  P<0.05 対照群と比べて
 ** P<0.01 対照群と比べて
(*) P<0.05 非照射群と比べて
(**)P<0.01 非照射群と比べて
( )内の数は、検査動物数。



第(4)−4b表 臓器重量(3カ月目)(雌)
   群    
動物数
 体重 g
 心 g     
 肺 g 
 肝 g    
 腎 g  
 脾 g    
 副腎 mg    

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 5 
   
     
     
 0.13    
±0.03    
 0.23
±0.06
 1.41   
±0.40   
 0.40 
±0.08 
 0.13(4)
±0.04   
 12.10    
± 3.07    
非 照 射 
      
 5 
   
     
     
 0.11    
±0.01    
 0.31
±0.07
 1.36   
±0.20   
 0.33 
±0.02 
 0.22   
±0.02** 
 11.36    
± 1.13    
 7krad
      
 5 
   
     
     
 0.14    
±0.03(**)
 0.29
±0.08
 1.57   
±0.31   
 0.35 
±0.06 
 0.23   
±0.06*  
 10.38    
± 2.27    
15krad
      
 5 
   
     
     
 0.14    
±0.02    
 0.27
±0.05
 1.63   
±0.10(*)
 0.36 
±0.03 
 0.25   
±0.03** 
  9.14    
± 0.47(**)
30krad
      
 5 
   
     
     
 0.13    
±0.02    
 0.24
±0.03
 1.48   
±0.38   
 0.36 
±0.04 
 0.29   
±0.05** 
  9.72    
± 1.53    

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 5 
   
28.08
±2.44
 0.48    
±0.06    
 0.83
±0.18
 4.95   
±1.09   
 1.43 
±0.27 
 0.47(4)
±0.11   
 43.10    
±11.75    
非 照 射 
      
 5 
   
28.86
±1.73
 0.39    
±0.03    
 1.06
±0.22
 4.71   
±0.52   
 1.13 
±0.03*
 0.77   
±0.12** 
 39.51    
± 4.74    
 7krad
      
 5 
   
29.20
±3.43
 0.47    
±0.05(*) 
 0.99
±0.27
 5.34   
±0.49   
 1.20 
±0.10 
 0.81   
±0.17** 
 35.75    
± 7.99    
15krad
      
 5 
   
29.74
±1.23
 0.47    
±0.05(*) 
 0.91
±0.17
 5.48   
±0.47(*)
 1.21 
±0.09 
 0.83   
±0.09** 
 30.83    
± 2.83(**)
30krad
      
 5 
   
29.42
±2.58
 0.43    
±0.05    
 0.82
±0.12
 5.12   
±1.52   
 1.24 
±0.12 
 0.98   
±0.18** 
 33.14    
± 5.50    

 *  P<0.05 対照群と比べて
 ** P<0.01 対照群と比べて
(*) P<0.05 非照射群と比べて
(**)P<0.01 非照射群と比べて
( )内の数は、検査動物数。



第(4)−5a表 臓器重量(6カ月目)(雄)
   群    
動物数
 体重 g   
 心 g      
 肺 g    
 肝 g  
 腎 g 
 脾 g     
精巣 g    
 副腎 mg     

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 5 
   
        
        
 0.17     
±0.02     
 0.29   
±0.07   
 1.89 
±0.23 
 0.68
±0.25
 0.20    
±0.05    
0.22    
±0.06    
 6.20      
±1.54      
非 照 射 
      
 5 
   
        
        
 0.16     
±0.01     
 0.28   
±0.06   
 1.82 
±0.82 
 0.54
±0.05
 0.46    
±0.14**  
0.19    
±0.03    
 5.68      
±2.93      
 7krad
      
 5 
   
        
        
 0.14     
±0.01     
 0.25   
±0.03   
 2.32 
±0.49 
 0.59
±0.05
 0.23    
±0.06(*) 
0.29    
±0.05(**)
10.80      
±1.44**(**)
15krad
      
 5 
   
        
        
 0.14     
±0.02     
 0.29   
±0.09   
 2.21 
±0.29 
 0.57
±0.05
 0.30    
±0.13    
0.22    
±0.03    
 8.30      
±2.25      
30krad
      
 5 
   
        
        
 0.15     
±0.02     
 0.24   
±0.05   
 2.01 
±0.42 
 0.54
±0.09
 0.30    
±0.12    
0.20    
±0.04    
 7.30      
±0.91      

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 5 
   
39.60   
±3.41   
 0.42     
±0.04     
 0.72   
±0.16   
 4.78 
±0.45 
 1.71
±0.50
 0.51    
±0.15    
0.55    
±0.15    
15.75      
±4.32      
非 照 射 
      
 5 
   
36.62   
±3.41   
 0.43     
±0.02     
 0.76   
±0.11   
 5.11 
±2.39 
 1.47
±0.06
 1.26    
±0.44**  
0.53    
±0.07    
15.28      
±6.92      
 7krad
      
 5 
   
41.54   
±2.88(*)
 0.34     
±0.05*(**)
 0.60   
±0.09(*)
 5.56 
±1.04 
 1.43
±0.14
 0.55    
±0.15(**)
0.69    
±0.07(**)
26.00      
±3.09**(*) 
15krad
      
 5 
   
37.60   
±1.44   
 0.37     
±0.06     
 0.78   
±0.22   
 5.86 
±0.62*
 1.51
±0.08
 0.79    
±0.33    
0.58    
±0.11    
21.98      
±5.62      
30krad
      
 5 
   
37.30   
±3.84   
 0.41     
±0.04     
 0.66   
±0.12   
 5.34 
±0.59 
 1.45
±0.10
 0.78    
±0.27    
0.54    
±0.13    
19.71      
±2.94      

 *  P<0.05 対照群と比べて
 ** P<0.01 対照群と比べて
(*) P<0.05 非照射群と比べて
(**)P<0.01 非照射群と比べて



第(4)−5b表 臓器重量(6カ月目)(雌)
   群    
動物数
 体重 g 
 心 g 
 肺 g 
 肝 g 
 腎 g 
 脾 g 
 卵巣 mg      
 副腎 mg
 
 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 5 
   
      
      
 0.15
±0.04
 0.31
±0.10
 1.63
±0.32
 0.44
±0.07
 0.18
±0.06
 14.50      
± 2.24      
 12.30
± 3.70
非 照 射 
      
 5 
   
      
      
 0.15
±0.03
 0.28
±0.07
 1.95
±0.57
 0.42
±0.10
 0.43
±0.29
 14.80      
± 3.14      
 10.20
± 1.92
 7krad
      
 5 
   
      
      
 0.14
±0.01
 0.30
±0.08
 1.65
±0.20
 0.40
±0.06
 0.23
±0.03
 22.00      
± 1.08**(**)
  9.30
± 1.44
15krad
      
 5 
   
      
      
 0.15
±0.04
 0.32
±0.17
 2.08
±0.71
 0.45
±0.14
 0.43
±0.22
 15.20      
± 4.42      
  9.80
± 0.57
30krad
      
 5 
   
      
      
 0.15
±0.01
 0.27
±0.03
 1.94
±0.33
 0.43
±0.05
 0.48
±0.28
 18.30      
± 4.47      
 11.00
± 2.55
 
 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 5 
   
28.96 
±2.14 
 0.53
±0.10
 1.09
±0.40
 5.61
±0.86
 1.54
±0.28
 0.62
±0.20
 49.95      
± 5.51      
 42.86
±14.27
非 照 射 
      
 5 
   
32.10 
±5.27 
 0.48
±0.09
 0.88
±0.22
 6.00
±1.11
 1.30
±0.15
 1.29
±0.83
 45.67      
± 2.74**(**)
 31.83
± 3.67
 7krad
      
 5 
   
30.80 
±1.78 
 0.44
±0.04
 0.98
±0.23
 5.35
±0.38
 1.31
±0.16
 0.76
±0.11
 70.34      
± 3.57      
 30.26
± 4.90
15krad
      
 5 
   
33.02 
±5.89 
 0.44
±0.04
 0.94
±0.32
 6.16
±1.04
 1.34
±0.19
 1.25
±0.51
 46.38      
±13.73      
 30.36
± 4.90
30krad
      
 5 
   
34.20 
±2.81*
 0.43
±0.04
 0.80
±0.09
 5.66
±0.58
 1.26
±0.06
 1.36
±0.70
 53.70      
±13.42      
 32.09
± 6.45

 *  P<0.05 対照群と比べて
 ** P<0.01 対照群と比べて
(*) P<0.05 非照射群と比べて
(**)P<0.01 非照射群と比べて



第(4)−6a表 臓器重量(18カ月目)(雄)
   群    
動物数
 体重g 
 心 g    
 肺 g    
 肝 g 
 腎 g 
 脾 g  
 精巣g 
 副腎mg    
 
 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 4 
   
     
     
 0.21   
±0.05   
 0.25   
±0.06   
 2.00
±0.24
 0.69
±0.13
 0.18 
±0.08 
 0.20
±0.07
 6.83(3) 
±1.04    
非 照 射 
      
 4 
   
     
     
 0.17   
±0.03   
 0.39   
±0.07*  
 2.37
±0.32
 0.75
±0.16
 0.40 
±0.12*
 0.26
±0.09
12.25    
±1.50**  
 7krad
      
 4 
   
     
     
 0.18   
±0.02   
 0.32   
±0.08   
 2.89
±1.12
 0.74
±0.05
 0.34 
±0.15 
 0.28
±0.03
 7.00    
±1.63(**)
15krad
      
 4 
   
     
     
 0.18   
±0.03   
 0.26   
±0.02(*)
 2.18
±0.37
 0.53
±0.20
 0.32 
±0.03*
 0.43
±0.53
 6.63(3) 
±2.75(*) 
30krad
      
 4 
   
     
     
 0.21   
±0.04   
 0.36   
±0.08   
 2.46
±0.71
 0.63
±0.06
 0.50 
±0.28 
 0.23
±0.06
 6.50    
±1.29(**)
 
 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 4 
   
40.60
±6.55
 0.61   
±0.12   
 0.73   
±0.17   
 5.77
±0.56
 2.00
±0.41
 0.53 
±0.19 
 0.58
±0.22
19.65(3) 
±4.12    
非 照 射 
      
 4 
   
38.00
±4.97
 0.44   
±0.03   
 1.03   
±0.06*  
 6.31
±1.01
 1.96
±0.30
 1.07 
±0.30*
 0.67
±0.15
32.85    
±7.49*   
 7krad
      
 4 
   
37.05
±1.93
 0.50   
±0.04   
 0.86   
±0.19   
 7.79
±2.93
 1.94
±0.17
 0.91 
±0.38 
 0.77
±0.06
18.88    
±4.14(*) 
15krad
      
 4 
   
34.18
±3.88
 0.52   
±0.05(*)
 0.77   
±0.15(*)
 6.37
±0.59
 1.53
±0.50
 0.94 
±0.12*
 1.20
±1.40
18.63(3) 
±6.62(*) 
30krad
      
 4 
   
38.18
±8.04
 0.55   
±0.08(*)
 0.99   
±0.32   
 6.36
±0.61
 1.69
±0.29
 1.24 
±0.51*
 0.63
±0.24
17.10    
±1.18(**)

 *  P<0.05 対照群と比べて
 ** P<0.01 対照群と比べて
(*) P<0.05 非照射群と比べて
(**)P<0.01 非照射群と比べて
( )内の数は、検査動物数。



第(4)−6b表 臓器重量(18カ月目)(雌)
   群    
動物数
 体重 g
 心 g    
 肺 g 
 肝 g 
 腎 g    
 脾 g 
 卵巣 g 
 副腎 mg   
 
 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 4 
   
     
     
 0.17   
±0.88   
 0.34
±0.07
 1.88
±0.50
 0.64   
±0.13   
 0.26
±0.16
 15.25
± 6.75
 15.67(3)
± 1.53   
非 照 射 
      
 4 
   
     
     
 0.18   
±0.04   
 0.32
±0.03
 2.27
±0.49
 0.53   
±0.07   
 0.34
±0.09
 17.63
±14.27
 11.63   
± 0.85** 
 7krad
      
 4 
   
     
     
 0.17   
±0.04   
 0.35
±0.10
 1.85
±0.27
 0.59   
±0.12   
 0.34
±0.11
 15.00
±10.26
  8.75   
± 2.36** 
15krad
      
 4 
   
     
     
 0.15   
±0.04   
 0.55
±0.48
 2.10
±0.52
 0.53   
±0.11   
 0.43
±0.19
 17.25
±13.23
 11.63   
± 1.84*  
30krad
      
 4 
   
     
     
 0.19   
±0.04   
 0.34
±0.06
 2.02
±0.31
 0.62(3)
±0.27   
 0.28
±0.15
 13.25
± 4.56
  8.50   
± 4.14   
 
 



 
 
 
 
 
 
 
 
 
対   照 
      
 4 
   
36.85
±3.42
 0.47   
±0.21   
 0.93
±0.16
 5.05
±1.08
 1.72   
±0.22   
 0.70
±0.40
 40.49
±16.01
 43.33(3)
± 8.90   
非 照 射 
      
 4 
   
33.83
±5.81
 0.53   
±0.05   
 0.98
±0.26
 6.29
±0.75
 1.56   
±0.14   
 1.00
±0.18
 50.32
±35.04
 35.00   
± 5.51   
 7krad
      
 4 
   
32.60
±6.51
 0.53   
±0.11   
 1.10
±0.40
 5.73
±0.66
 1.80   
±0.03(*)
 1.04
±0.28
 45.95
±29.53
 26.86   
± 4.59*  
15krad
      
 4 
   
32.05
±7.91
 0.46   
±0.03(*)
 1.99
±2.12
 6.31
±0.98
 1.68   
±0.23   
 1.32
±0.46
 49.00
±26.28
 38.11   
±10.64   
30krad
      
 4 
   
34.68
±1.55
 0.56   
±0.10   
 0.98
±0.13
 5.81
±0.69
 1.76(3)
±0.68   
 0.80
±0.40
 38.54
±13.79
 24.36   
±11.04   

 *  P<0.05 対照群と比べて
 ** P<0.01 対照群と比べて
(*) P<0.05 非照射群と比べて
( )内の数は、検査動物数。


(g) 病理組織学的検査
(イ) 剖検所見

 3、6、18及び21か月目の解剖時における肉眼的所見は第(4)−7、8、9表に、また実験期間中に自然死亡した動物の所見を第(4)−10表に示す。

 3か月:雄では、非照射群の1例に肝の黒色化、脾の肥大及び黒色化を認める以外、他の群ではほとんど変化を見ない。また、雌では対照群の1例で肝の肥大、卵巣の水腫及び腹膜炎を見る。また、非照射群の1例に脾の肥大及び黒色化を認める。なお、照射群ではほとんど変化を見ない。

 6か月:雄では、すべての添加群で脾の肥大が2〜3例に、脾の黒色化が全例に認められ、さらに腎の黒色化を1〜3例に認める。そのほか、15及び30krad群の各1例に肺炎を認める。

 雌では、雄同様に添加群で脾の肥大が2〜4例に、脾の黒色化が全例に認められるほか、非照射群の1例に腎の黒色化を見る。

 18か月:雄では、対照群で1例に肝腫瘤、腎腫瘤及び腸管膜リンパ節の肥大を、他の1例に脾の肥大を見る。非照射群では、3例に肝の黒色化及び脾の肥大を、また3例のうち1例に脾包膜の肥厚を見る。7krad群では、1例に肝の出血並びに脾の肥大及び黒色化を、他の1例に肝腫瘤、腎萎縮並びに脾の肥大及び黒色化を認める。15krad群では、1例に肝腫瘤、脾の肥大及び黒色化、脾包膜の肥厚並びに精巣の壊死を、1例に肝のう傷並びに脾の肥大及び黒色化を見る。30krad群では、1例に皮下織に蜂巣織炎を、1例に肝の黒色化及び脾の肥大、他の1例に肝の黒色化並びに脾の肥大及び黒色化を見る。

 一方、雌では、対照群で1例に子宮壁の腫瘤を見る以外、他の臓器にはほとんど変化を見ない。非照射群では、解剖したすべての動物で肝の黒色化並びに脾の肥大及び黒色化を見る。その外、併発所見としては、1例に肺で肺炎及び肺腫瘤、肝でのう傷及び黒色化並びに腎の点状出血と、1例に肝の出血及び腸管膜リンパ節肥大を、他の1例に卵巣の肥大を見る。7krad群では、全例に脾の黒色化、うち3例は肝の黒色化を伴い、このうち2例に脾の肥大を見る。15krad群では、全例に脾の黒色化を見るほか、3例に脾の肥大及び肝の黒色化を認め、うち1例には大腿部の腫瘤及び腸管膜リンパ節の肥大を認める。その外1例に肺炎、他の1例に肺腫瘤及び肝腫瘤を見る。30krad群では、全例に脾の黒色化、うち2例に脾の肥大を、また他の1例に肺炎を見る。

 21か月:雄では、非照射群で1例に肺の肺炎及び腫瘤並びに肝の腫瘤を認めるほか、他の1例に脾の肥大を認める。7krad群では、1例に表皮の乳頭腫及び脾の肥大を、そのほかに胸腺の肥大、肺炎、肝腫瘤及び胸水貯留をそれぞれ1例ずつ認める。なお、対照群及び30krad群では変化を認めない。

 雌では、対照群の1例に肺炎を、添加群では脾の肥大を非照射群で2例、7krad群で3例、15及び30krad群でそれぞれ2例に認め、また、非照射群の1例に子宮蓄膿を見る。

 自然死亡動物の剖検所見:12か月以降に自然死した動物で剖検が可能であったものについては、第(4)−10表に示すように、雄では対照群で肺の変化を示す例がやや多く、3例に肺炎、2例に腫瘤を、また、他の1例に肝膿瘍を見る。一方、添加群では、非照射群で1例に腸管膜リンパ節腫瘤を、1例に肺腫瘤、他の1例に肝腫瘤を見る。7krad群では、4例に肺炎を、1例に肝膿瘍、他の1例に肝腫瘤を見る。15krad群では、1例に肺腫瘤と肝膿瘍を、他の1例に肺炎を見る。

 雌では、対照群で1例に大腿部の腫瘤と肺腫瘤の併存、1例に肺炎を、そのほか、肺炎と卵巣腫瘤を各1例づつ認める。非照射群では、1例に胸腺の結節と卵巣の水腫を、7krad群では、1例に肺炎を見る。15krad群では、肺炎、肝の肥大、腎萎縮及び卵巣腫瘤をそれぞれを1例づつ認める。30krad群では、2例に肺炎を、1例に大腿部の腫瘤と卵巣腫瘤を、他の1例に腹部腫瘤を見る。

 まとめ:以上のように3、6、18及び21か月目に解剖した動物では、雄雌ともに対照群に比べ添加群で、脾の肥大及び色調の変化が明らかに認められる。

 しかし、いずれの時期においても非照射群と照射群の間及び線量の異なる群間にほとんど差を認めない。

 また、自然死した動物の所見は、雄雌ともに照射玉ねぎを投与したための影響は認められない。

(ロ) 組織学的所見

 3、6、18及び21か月目の各時期における組織学的所見は第(4)−11、12、13、14表に示す。

 3ヶ月:雄雌ともに、添加群の肝でクッパー星細胞の肥大及び貪食像、脾でヘモジデリンの沈着をほとんどの動物に認める。

 また、腎では、尿細管内に尿円柱を雄雌ともにすべての群に認める。これらの変化は対照群と添加群の間に腎の変化を除いて明らかな差を見るが、非照射群と照射群の間及び線量の異なる群間にほとんど差を認めない。

 6か月:3か月と同様に雄雌ともに主な所見としては、添加群で肝のクッパー星細胞の肥大及び貪食像が、脾でヘモジデリン沈着が著明に認められる。また、雄雌ともすべての群で腎尿細管内尿円柱を見る。そのほか、雄の対照、非照射及び30krad群、雌の対照、非照射、15krad及び30krad群で、肝グリソン氏鞘内に円形細胞の浸潤を見るが、雄の非照射群及び雌の対照群で最も著明に見られる。また、雌の30krad群の1例に肺腺腫を見る。

 18か月:雄では、対照、非照射及び7krad群で各々1例に肺気管支炎を、また非照射、15krad及び30krad群の各1例、7krad群の2例に肺腺腫を認める。肝では、対照、非照射及び7krad群でそれぞれ2、4及び1例に、グリソン氏鞘内円形細胞の浸潤、7krad群の2例に硝子滴変性、1例に肝腫瘍を認める。なお、対照及び15krad群で肉眼所見において肝の結節を見た例は、組織学的には腫瘍性変化を認めなかった。

 腎では、対照、非照射、7krad及び15krad群で尿細管内に上皮性尿円柱を1〜4例、非照射及び7krad群の各1例に硝子様円柱を認めるほかに、腎間質内円形細胞浸潤をそれぞれ3例に認める。脾では、非照射、7krad及び15krad群で濾胞の拡張をそれぞれ2、1、1例、7及び15krad群でヘモジデリン沈着をそれぞれ1及び4例に見る。精巣では、非照射群で壊死及び間質細胞腫を各1例認める。

 一方雌では、添加群で各群1例づつ肺腺腫を、15krad群の1例に壊死性肺炎をみる。肝では、すべての群で1〜4例に、グリソン氏鞘内円形細胞の浸潤を、また非照射群の1例に壊死を認める。腎では、尿細管内に上皮性尿円柱を対照及び15krad群で2例ずつ、他の群で1例ずつ、また照射群で尿細管内硝子様尿円柱を各1例見るほか、間質内円形細胞の浸潤を対照及び30krad群で各1例、非照射群で2例、15krad群で3例に認める。脾では、添加群でヘモジデリンの沈着を3〜4例、濾胞の拡張を非照射、15krad及び30krad群でそれぞれ1、3及び2例に認める。

 21か月:雄では、非照射、7krad及び15krad群で各1例に肺腺腫を、肝では、非照射、7krad及び15krad群で、肝細胞の肥大、円形細胞の浸潤又は類洞の拡張を1〜4例に認める。腎では、添加群で尿細管内に上皮性尿円柱を、また非照射群の1例に間質内円形細胞の浸潤を見る。脾では、非照射、7krad及び15krad群で1〜4例にヘモジデリンの沈着を、15krad群の3例に濾法の拡張を認める。

 雌では、肺で非照射、7krad及び15krad群で1〜3例に肺腺腫を、肝では照射群で1〜2例に肝細胞の肥大を、対照群を含む




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