14.照射工程の管理と違法照射の問題
概要
馬鈴薯に関しては、線量測定により照射を管理しており、また、照射済みのコンテナは照射馬鈴薯専用の倉庫に搬入されるために、過剰照射や再照射の危険性はない。
内容
1.現時点では、食品照射実施の現場において、食品が照射されたか否かおよび照射された線量がどの程度かということは、詳細な記録と線量測定により知ることができる。
士幌町農業協同組合の馬鈴薯照射施設では、毎日、線量計をコンテナに装着して馬鈴薯が適正線量で照射されていることを確認している(自主管理)。さらに、北海道衛生部(実際は地区保健所)も適正な馬鈴薯照射が実施されていることを監視するために、稼働期間中、数回抜き打ち的に独自の線量測定を行っている。馬鈴薯照射施設で使用している線量計は、
150Gy付近の線量を正確に測定できるフリッケ線量計(液体化学線量計の一種)が用いられている。具体的には、衛生担当部局が持参した線量計を馬鈴薯コンテナに装着して照射し、照射後、それを持ち帰って吸収線量を測定するものであり、結果は後日、士幌町農協に知らされる。このような検査の結果、士幌町農協の馬鈴薯照射が問題になったことはない。
2.科学技術庁および原子力安全技術センター、労働基準局による立ち入り検査も法律に基いて行われており、放射線管理の状況と現場作業者の健康管理体制がチェックされている。
3.なお、照射には経費がかかるので、故意に馬鈴薯を過剰照射したり再照射することはない。
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