16.衛生管理が悪い食品への違法照射の規制
概要
食品の衛生的取り扱いなどに関する懸念は食品照射に限ったことではなく、すべての殺菌技術などに共通のことであり、適正製造基準(GMP)を遵守することが必要である。
内容
1.このような問題は、放射線照射に限ったことではなく、すべての殺菌技術に当てはまる。いずれの殺菌技術においても、殺菌工程があるからといって食品を不衛生に取り扱うべきでない。照射前および照射後の取り扱いはGMPに従って取り扱う必要があり、食品照射技術も、食品の製造や取り扱いにおいて、GMPの代わりに使用されるものではない。
2.照射食品の検知技術も開発されつつある。照射香辛料の検知技術として熱ルミネッセンス測定法がすでに開発されている。なお、殺菌処理の有無については、付着している微生物の総数(生死にかかわらず)と好気性菌の生菌数の比を測定することにより判断することができ、不衛生な食品の殺菌処理を牽制することができる。
3.低温殺菌法が開発された時にも、食品照射に対するものと同様に、「低温殺菌法は、衛生的に品質の悪いミルクを欺いて市場にだすことになる」という反対意見が主張されたことがあった。
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