電離放射線により処理された食品の安全性と利点は十分に証明されています。 食品照射に関して、人が一般に関心を持っている事柄について科学的に正確な情報を政府、特に発展途上国の政府に提供する活動の一環として、国連食糧農業機関(FAO)、世界保健機関(WHO)、国際原子力機関(IAEA)が合同で設立した国際食品照射諮問グループ(ICGFI)は、1990年10月にイタリアのローマで開催された第7回年次総会において、食品照射に関する「冊子」を発行することを決定しました。

37ヵ国(訳注)の政府が加盟している国際的な組織であるICGFIは、その役割の一つとして、FAO、WHO、IAEA及びこれらの3機関の加盟国に対して、食品照射技術の安全性および適切な利用に関する情報を与える役目を持っています。この冊子は次の項目について解説しています。 現状と動向;科学技術用語;食品照射と放射能;照射食品における化学変化;照射食品の栄養価;遺伝子学的研究;照射食品の微生物学的安全性;放射線照射と食品の安全性;放射線照射と食品添加物・残留農薬;照射食品の包装;照射施設の安全性;照射工程の管理;食品照射のコスト;照射食品と消費者。

この冊子は、1991年5月にICGFI事務局(オーストリア国、ウィーンのIAEAのFAO/IAEA原子力利用食品農業共同事業部)によって発行されました。



(訳注)
1993年末現在の加盟国は39ヵ国です。