照射施設の建設には、莫大な資金と技術が必要なことから、照射事業を誰もが簡単に始めることはできません。よく訓練された有資格者により十分管理された、ごく限定された数の施設でのみ照射事業は行われることになります。処理の効率やコストの点からも処理線量は低いほど有利であり、ことさら大線量でジャガイモを処理する必要は全くありません。照射時の吸収線量はいろいろな方法で実測でき、前もって正確なデータをととのえれば、線源の強さ、照射時間を管理して、線量を正確に保つことができます。
他の食品加工の場合と同様、照射処理場は食品監視員の監視下におかれており、日々の作業実績からも簡単に処理線量を算定することも可能です。なお照射時のジャガイモの容器の所々に線量計をおいて、実際線量をモニターすることもなされており、その結果は記録され定期的に所轄監督機関に報告されています。また、保健所の立ち入り検査の際は、保健所側の線量測定により、規定線量以下であることが確認されています。
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