1975年にインドのハイデラバードの国立栄養研究所から照射小麦を食べさせたラットおよび栄養失調児にポリプロイドの増加がみられたという報告が出されました。これを重視した国連機関では、イギリスのハンチントンリサーチとライフサイエンスリサーチの二研究機関に追試験を委託しました。二研究機関では優性致死試験、マイクロニュクレアス試験、ポリプロイド試験を行い、その結果いずれも照射小麦による変異誘発は認められませんでした。
また、さらにインドの原子力研究所でも同様の追試が行われましたが、染色体異常の結果は認められずハイデラバードでの試験方法自体に間違いがあった(比較の基準となるべき非照射対照区の値が異常に低すぎた)と解されています。
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