食品照射に関する文献検索

Q&A(QUESTION and ANSWER)

食品照射入門(3)消費者への回答


Q&A集タイトル : 消費者団体が提出している問題点への回答
発行機関名 : 原子力研究所
<答>



問6.食品照射は、放射線の生体細胞破壊力を利用しようというものです。


<答>

 放射線にはレーザー光線や超高圧処理のような機械的細胞破壊力はない。熱処理の場合はDNAや蛋白質(酵素を含む)を不活性化(分解叉は変性)によって細胞死をもたらす。一方、放射線の場合はDNA障害を引き起こすため細胞分裂能力が失われ、元の細胞は生きた状態にある。例えば、馬鈴薯や玉ねぎを放射線で芽止めをしても腐敗しないのは多くの細胞が生きており、外部からの微生物の侵入を阻止する力を持っているからである。もし加熱により発芽を防止するなら、当然のことながら馬鈴薯や玉ねぎは1日で腐敗してしまうであろう。




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