FAO、IAEA、WHOの国際機関とわが国など24カ国が参加した照射食品の健全性を評価する国際プロジェクトが1970年より開始された。この成果を基に1976年の合同委員会では食品への放射線処理は加熱や凍結などと同じ物理的処理法と勧告した。1980年の合同委員会ではさらに各国で行われてきた動物を使った健全性試験の成果、放射線分解生成物の評価、実験動物飼料の殺滅菌が10kGy以上で実用化になっており何ら害作用が認められていない事実から10kGyまでの照射を安全と勧告した。反対側では未公表のデータを使っていると反発しているが、放射線化学的には常識のことを述べているにすぎず、同様の報告は1980年以前にわが国でも報文となっている。また、わが国で行われた特定総合研究でも7品目とも健全性は立証されており、非専門家の一部が部分的データから照射食品に反対しているにすぎない。
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