1.被験物質を繰り返し投与することにより、投与量と発現する毒性の種類を的確に把握すること及び毒性の発現が認められない量を見出すことを目的として行う連続投与試験を慢性毒性試験という。
ラット、マウス等を用いて、その餌に添加して試験する場合には、おおむね2年程度行うこととしている。実際に行われるラット、マウスの連続投与試験では検査成績にばらつきが比較的少ないのはラットでは18ヶ月まで、マウスでは12ヶ月までで、それ以上の期間は、動物の死亡も増え、また老齢化も進み検査成績のばらつきが大となり、成績の評価が行いにくくなる。したがってこのような時期での検査は、発癌性の検査を含めた病理組織学的検査が主となる。 −防菌防黴ハンドブック(国立衛生試験所毒性部長著)より。
2.慢性毒性試験項目
1)一般症状、2)体重、3)摂餌量及び摂水量、4)食餌効率、5)死亡率、6)血液形態学的検査、7)血液生化学的検査、8)臓器重量、9)病理組織学的検査(剖見所見、自然的死亡動物の剖見所見、組織学的検査、腫瘍)
|