1.ジャガイモ
・ジャガイモは、60〜150Gyのガンマ線照射により室温(内地)で8ヶ月以上の貯蔵が可能となる。
・ジャガイモは、照射直後に一時的に糖含量がわずかに増加し、ビタミンC含量が減少するが、数週間の貯蔵中に非照射との差がなくなる。
2.玉ねぎ
・玉ねぎは、20〜150Gyのガンマ線照射により室温(内地)で8ヶ月以上の貯蔵が可能となる。
・休眠期を少しでも過ぎると発芽防止効果がなくなるか、幼芽が枯れて中心部が褐変する。
3.米、小麦
・米、小麦とも200〜500Gyで殺虫される。コクゾウ虫より蛾類の方が放射線耐性が強かった。
・玄米は、照射直後に食味低下を起こす品種もあったが、貯蔵中に回復した。
・玄米の発芽力は、照射により長期にわたり維持され、カビの発生も若干抑制された。
・小麦では、照射による製パン性への影響はなかったが、製麺性の低下が若干みられた。
・玄米は乾燥状態で保蔵するので発芽の心配はなく、食味の上では発芽能のある状態が望ましい。
4.ウィンナーソーセージ
・ウィンナーソーセージは、3〜5kGyを照射し、10℃以下で保存すれば貯蔵可能期間を2〜4倍に延長できる。
・窒素ガスで置換して、酸素ガス透過性のないフィルムで包装してからの照射が必要。これを行わない場合には食味低下が起こる。
5.水産ねり製品
・耐熱性の有芽胞細菌であるバチルス・プミルス、バチルス・メガテリウム、バチルス・セレウスなどによる腐敗が多いが、3kGyの照射によって2倍以上に保存期間を延長できる。
6.温州みかん
・果皮表面部のカビは、低エネルギー電子線を1.5kGy照射することによって殺菌される。
・照射後、4℃の低温貯蔵下で約3ヶ月貯蔵でき、非照射に比べ2〜3倍貯蔵期間が延長できる。
・しかし、照射により果皮褐変が貯蔵中に増加し、非照射よりいくらか多かった。
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