1.水分を多く含む食品に放射線を照射すると、水(H2O)が分解して、OH、H、H2O2、H3O等の遊離基(フリーラジカル)が生じる。
2.このうち、H2O2は、純水状態で照射した場合にH2O分解生成物の7%を占めるが、食品中では有機物と反応して酸化物を生成したりH2OとO2に分解するため、食品中に蓄積されることはない。
<参考>
1)10・E(−8)〜10・E(−2)秒程度でラジカルは消滅する(水分存在下)。
2)OH、H2O2は酸化反応を起こし、H、H3Oは還元反応を起こす。照射しなくとも食品の光などによる酸化劣化はたえず起っている。
3)H2O2は照射による生成、分解反応が同時に進行するため純水中でも著しい量の蓄積はあり得ない。(純水中でも10kGyで20ppm程度の蓄積しかなく、食品中では検出できない。)
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