1.医薬品、食品添加物、農薬、その他一般の化学物質の安全性確認手法は世界的に確立されており、標準的な試験項目、試験動物数、用いる動物の系統等が定められている。食品照射についてもこれと同様な1日当りの平均摂取量及び実用線量の数倍まで試験するという安全評価法が採用されている。最近では、放射線分解生成物と熱分解生成物との比較、化学反応のメカニズムの比較等も安全性評価の参考に用いられている。
2.照射食品の健全性を国際的に評価しようとする動きは1961年からWHO、FAO、IAEA等が中心となって開始された。1970年には食品照射の安全性を評価する国際プロジェクトが24カ国によって開始され、日本もその一員として専門家の派遣、資金供出、情報の交換などで協力してきた。わが国での安全性試験も各国共通の基準に従って行われたものである。
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