食品を照射するとビタミン等の栄養素の含量は低下する可能性があるが、すでに知られているすべての食品処理法においても、また、農産物を収穫して室温で数時間貯蔵していても、同様の栄養価の低下は起こる。照射する放射線量が少なければ、栄養価の減少は検出できない程度のものであり、仮に栄養価の減少が起こっても重要なものではない。シェルフライフの延長や有害細菌の殺滅を目的として高線量の放射線を照射した場合でも、栄養価の減少は、他の方法で食品を処理した時と比べて同程度かそれ以下である。したがって、照射した食品は健全で栄養的であると言うことができる。
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