前報〔1〕においてオヒョウ、メバチ肉を低線量照射(0.1Mrad)と防腐剤(FF,CTC,TL)のそれぞれ単独および併用処理し、0℃における保存性と腐敗様式の比較を行なった結果、照射と薬剤(CTCおよびFF)の併用により保鮮期間が延長されることをみた。同時にそれぞれの処理によってかなり腐敗の様相がちがうことを見出した。
照射によって生残菌叢に著しい変化の起ることはすでにMasurovskyら〔2〕、Macleanら〔3〕Kanazas〔4〕によっても報告されている。一方CTC,OTC処理した魚肉の保存中の菌叢の変化についてはKawabataら〔5〕,〔6〕の研究がある。ここでは前報で菌数測定に用いた寒天平板からの分離菌についてgenusレベルまでの菌の同定を行ない、照射と薬剤処理試科の腐敗の様相の変化との関係を調べた。
前報において使用したオヒョウおよびマグロ肉の、薬剤処理区(CTC,FFおよび対照)、0.1Mrad照射区および照射と薬剤併用区の試料について、0℃保存中の0週、3週および6週目に生菌数測定を行なったプレートカウント培地平板(30℃、48時間培養)の中から439株の分離菌について同定を行なった。なお始めには1試料最低20株を越える菌の分離を行なったのであるが、薬剤処理や照射処理をしたものからは後培養で発育不良ないし、消滅したものが多く見られた。したがって始めに意図した定量的評価を行なうための十分な菌数は得られなかった。この生菌数測定や後培養の方法についてはさらに検討中である。
分離菌のgenusまでの同定術式については、グラム陰性菌についてはMasurovskyら〔2〕,Hendrieら〔7〕,Shewanら〔8〕の術式を検討した結果改良したFig・1の方法によって行なった。とくに魚肉の腐敗との関連性の深いPseudomonasについてはShewanら〔8〕の提唱にしたがいI型からIV型までに分けた。グラム陽性菌についてはMasrovskyら〔2〕およびKanazas〔4〕の方式を参考にFig.2に示したM式によって同定した。
分離したPseudomonasの性状とくに魚肉の腐敗との関連性を調べるため、トリメチルアミンオキサイド(TMAO)還元能をWood試験〔9〕により調べ、蛋白分解性については凝固蛋白およびゼラチン液化能について調べた。
非照射で薬剤処理をしたときの菌叢についての結果はTable.1および2に示してある。非照射、非薬剤処理(No.I.No.D.)肉の0℃の保存中には種々の菌が増殖してくるが、明らかに腐敗したときの菌叢中にPseudomonasが優勢になった。これはすでに今までに報告されている現象と一致する。
FF処理区(No.I.,with FF)では保存中にPseudomonasが優勢になった。CTC処理区(No.with CTC)もFFとほぼ同じ傾向であった。TL処理区(No.I.with TL)は始めに予想したように、TLはグラム陰性菌には無効であるため、鮮度保持効果も全く見られなかった。菌叢の点からは分離菌数は少ないが、対照のNo.I.No.Dとほぼ同じであるといえよう。
次にTable.2に示した照射と薬剤の併用実験では、照射のみの対照区(I.No.D.)は保存中に酵母の占める比率が高くなることが特徴といえる。前報のTable.1に示したように、0.1Mrad照射により1週間の鮮度延長効果が見られたが、第4週で食用不適と判定された。しかし臭気は全く処理してない対照(No.I.No.D.)とは明らかに異なり、酸敗臭が強かった。これは照射区に共通した現象で、恐らく酵母が優勢になったことに関係があると思われる。
FF併用区(I.with FF)は分離菌が少ないので定量的に評価はできないが、酵母が優勢になることと、Pseudomonasが見出されなかったことが特徴といえよう。CTC併用区(I.with CTC)は最も保鮮効果が多かったが、酵母が圧倒的に多くなるという鮮度低下形式が目立った。TL併用区(I.With TL)は上記とは明らかに菌叢が異なり、むしろI.No.Dと似た傾向を示す。
Change in microflora in the halibut samples treated with FF,CTC or Tl during storage at 0℃ |
Treatment |
0 week No.of strain Microfloral name |
3 weeks No.of strain Microfloral name |
6 weeks No.of strain Microfloral name |
|||
No.I, no.D |
17 |
Pseudomonas 9 Micrococcus Staphlococcus 1 Achromobacter 1 Enterobacteriaceae 4 Microbacterium Corynebacterium 1 |
16 |
Pseudomonas 3(II) Micrococcus 2 Microbacterium Corynebacterium 5 Yeast 6 |
24 |
Pseudomonas 21 (I,11;II,9;IV,1) Staphylococcus 1 Micrococcus 1 Microbacterium Corynebacterium 1 |
No.I, with FF |
9 |
Pseudomonas 4 Aeromonas 1 Micrococcus 1 Enterobacteriaceae 1 Microbacterium Corynebacterium 1 |
7 |
Pseudomonas 5 (I,2;II,3) Microbacterium Corynebacterium 2 |
11 |
Pseudomonas 11 (I,10;II,1) |
No.I, with CTC |
10 |
Vibrio 1 Pseudomonas 5 (I,5) Flavobactfrium 1 Yeast 1 Micrococcus 2 |
7 |
Pseudomonas 5 (I,2;II,3) Aeromonas 1 Microbacterium Corynebacterium 1 |
7 |
Pseudomonas 4(II) Yeast 1 Aeromonas |
No.I, with Tl |
3 |
Pseudomonas 2(I) Vibrio 1 |
9 |
Pseudomonas 7 (I,2;II,5) Lactobacillus 1 Microbacterium Corynebacterium 1 |
9 |
Pseudomonas 8 (I,5;II,1;IV,2) Microbacterium Corynebacterium 1 |
Change in microflora in the halibut samples treated with drugs and irradiation during storage at 0℃ |
Treatment |
0 week No.of strain Microfloral name |
3 weeks No.of strain Microfloral name |
6 weeks No.of strain Microfloral name |
|||
I, no.D |
4 |
Achromobacter 2 Micrococcus 1 Yeast 1 |
21 |
Yeast 12 Vibrio 1 Mycoplana 3 Achromobacter 1 Pseudomonas 1(I) |
27 |
Micrococcus 4 Yeast 15 Achromobacter 1 Pseudomonas 7 (I,6;II,1) |
I, with FF |
7 |
Staphylococcus 1 Pseudomonas 1(I) Achromobacter 1 Micrococcus 1 |
2 |
Yeast 1 Microbacterium Corynebacterium 1 |
7 |
Yeast 6 Achromobacter 1 |
I, with CTC |
5 |
Yeast 1 Aeromonas 1 Achromobacter 1 Micrococcus 2 |
4 |
Microbacterium Corynebacterium 2 Yeast 2 |
10 |
Yeast 10 |
I, with Tl |
5 |
Micrococcus 2 Staphylococcus 1 Enterobacteriaceae 1 Pseudomonas 1(I) |
11 |
Achromobacter 2 Yeast 3 Micrococcus 2 Staphylococcus 1 Mycoplana 2 Microbacterium Corynebacterium 1 |
9 |
Pseudomonas 5 (I,5) Micrococcus 2 Mycoplana 2 |
得られた結果はTable.3および4に示した。Table.3に示した薬剤のみで処理した肉の菌叢は、ほぼオヒョウの場合と同じといえよう。FFおよびCTCには対照(No.I.No.D)にくらべ1週間程保鮮効果が見られたが、その後の腐敗菌叢はほとんどPseudomonasが優勢であった。
Table.4には照射と薬剤の併用時の菌叢を示してあるが、前報に示したように試料は保存中に3週目以降緑変が目立ち、食用不適と判定された。しかし臭気や肉質の点、または化学的にみていわゆる腐敗の徴候は得られていない。菌叢の点ではオヒョウとかなり異なっていて、照射のみの区(I,No.D)ではPseudomonasが保存中に高い比率を占めるようになった。しかもこのPseudomonasは褐色色素を生産するものが多数を占めた。酵母も検出されたが、とくに優勢となるという傾向は見られなかった。
FF,CTCおよびTL処理区は分離菌が少ないので、明らかに菌叢の差を論ずることはできない。しかしオヒョウとちがって酵母が優勢とする傾向は見られなかった。
始めに述べたように一応かなりの菌数の分離を試みたのであるが、その後の発育が弱く、同定まで行なえた菌数はかなり減少した。照射した菌は恐らく生残してもかなりviabilityが低下するために、普通の培地では継代培養が困難になるのであろう。この点については目下検討中で、いずれviabilityの回復のために良い培地が得られたときには、改めて本実験を繰り返す予定である。
Change in microflora in the big−eyed tuna meat treated with FF,CTC or Tl during storage at 0°C |
Treatment |
0 week No.of strain Microfloral name |
3 weeks No.of strain Microfloral name |
No.of strain |
6 weeks Microfloral name |
||
No.I., no.D. |
11 |
Micrococcus 3 Flavobacterium 1 Pseudomonas 3 Yeast 1 Microbacterium Corynebacterium 3 |
17 |
Pseudomonas 15 (I,3;II,11;IV,1) Enterobacteriaceae |
19 |
Pseudomonas 19 (I,1;II,18) |
No.I., with FF |
5 |
Micrococcus 1 Staphylococcus 2 Pseudomonas 2(I) |
3 |
Pseudomonas 3 |
11 |
Pseudomonas 10 (I,4;II,4;IV,2) Microbacterium Corynebacterium |
No.I., with CTC |
7 |
Staphylococcus 1 Bacillus 1 Pseudomoans 2 (I,2) |
7 |
Pseudomonas 7 (II) |
9 |
Pseudomonas 5 (I,1;IV,4) |
No.I., with Tl |
8 |
Pseudomoans 2 (I,1;II,1) Staphylococcus 3 |
10 |
Pseudomonas 9(II) Aeromonas 1 |
11 |
Pseudomonas 9 (I,4;II,5) Enterobacteriaceae 2 |
Change in microflora in the big−eyed tuna treated with drugs and irradiation during storage at 0℃ |
Treatment |
0 week No.of strain Microfloral name |
3 weeks No.of strain Microfloral name |
6 weeks No.of strain Microfloral name |
|||
I., no.D. |
9 |
Enterobacteriaceae 3 Micrococcus 2 Microbacterium Corynebacterium 2 |
12 |
Pseudomonas 4 (I,1;II,IV,2) Micrococcus 1 Flavobacterium 1 Mycoplana 1 Achromobacter 1 Aeromonas 2 Yeast |
16 |
Pseudomonas 13 (I,9;II,3;IV,1) Yeast 3 |
I., with FF |
4 |
Staphylococcus 1 Micrococcus 3 |
7 |
Pseudomonas 7 (I,2;II,5) |
15 |
Pseudomonas 12 (I,2;II,9;IV,1) Micrococcus 1 Mycoplana 1 Yeast 1 |
I., with CTC |
2 |
Micrococcus 1 Bacillus 1 |
1 |
Achromobacter 1 |
6 |
Yeast 3 Pseudomonas 1(II) Enterobacteriaceae 1 Micrococcus 1 |
I., with Tl |
|
|
1 |
Pseudomonas 1 |
7 |
Pseudomonas 1(II) Diplococcus 3 Achromobacter 1 Mycoplana 2 |
Pseudomonasは魚肉の腐敗菌の中で代表的なものとされている。Pseudomonasの分類については今までに多くの報告がある。ここでは分類学的な興味より、照射または薬剤の単用、あるいは両者を併用処理したときにもかなり優勢とするPseudomonasについて、その腐敗力を調べることに主眼をおいた。そして便宜的にShewanら〔9〕の分類に従い、I型からIV型までに分けた。ところで細菌の腐敗力を調べる方式については現在までに統一的なものがない。(これについては筆者らは別の観点から目下検討中である。)ここで海産魚肉の特有成分であり、かつ腐敗魚の主要成分であるトリメチルアミン(TMA)の母体であるTMAOの還元能について調べた。またタンパク分解能については便宜的に加熱凝固卵白およびゼラチンの溶解能を調べた。これはいずれも定性的試験である。
その結果をまとめたものがTable.5である。今回の実験で目立ったのは褐色色素(pyorubin)を生産する株の多いことで、これは主として照射したマグロ肉から分離されたものである。またIII型菌は今回の実験では検出されなかった。ここでは便宜上褐色水溶性色素生産株を一応I型に入れI−bとしておいたが、対照の魚肉および薬剤処理区の魚肉からのPseudomonasは緑色水溶性蛍光色素を産生する典型的なI型(I−aとした)が大部分を占めた。またこのI型はCTC感受性が高いらしく、CTC処理区の3週間以降の保存試料から検出されたのはII,IV型が多いように見受けられた。但しこの処理区からの分離菌は数も少ないので、定量的な評価はしにくい。次にI型からIV型までのTMAO還元能はIV型(78%),I−b型(褐色色素産生株)は61%,II型は52%の順に高く、I−a型(褐色色素産生株)は39%と最低であった。しかし凝固卵白溶解能およびゼラチナーゼ活性はI型褐色色素産生株が圧倒的に強い。Table5に示すように、タンパク分解能とゼラチナーゼ活性は必らずしも一致しない。0.1Mrad照射魚肉で褐色色素産生Pseudomonasが生残し、腐敗に関与するという事実は、0.1Mradというような低線量単独処理だけでは必らずしも十分な保鮮効果を示さないという第1報の結果を理解するのに一つの鍵を与えるものではないだろうか。
Some characteristics of genus Pseudomonas isolated in the present experiment with special reference putrefying activity on fish meat |
Group |
Identification key |
No.of strain tested |
Reduction of TMAO |
Proteolysis on coagulated egg white |
Lique− faction of gelatin |
I−a |
Green fluorescence Hugh & Leifson(+,−) Oxidase(+) Arginine(+,+) Penicilline(−) |
70 |
7 (39%) |
6 (9%) |
43 (61%) |
I−b |
Brown pigmented Hugh & Leifson(+,−) Oxidase(+) Arginine(+,+) Penicilline(−) |
26 |
16 (61%) |
16 (61%) |
19 (86%) |
II |
Non−pigmented Hugh & Leifson(+,−) Oxidase(+) Arginine(+,+) Penicilline(−) |
104 |
53 (52%) |
2 (2%) |
26 (24%) |
IV |
Non−pigmented Hugh & Leifson(−,−) Oxidase(+) Arginine(+,+) Penicilline(−) |
8 |
6 (78%) |
0 (0%) |
4 (50%) |
今回の実験は限られた培地(プレートカウント培地)で限られた条件(30℃,48時間)で分離した菌についての解析を試みたものであり、得られた菌数も少ないので、全体の菌叢の定量的評価をすることは困難である。今後、培養条件その他を検討した上で、さらに低線量照射魚肉の菌叢について研究を進めて行きたい。またここで得られた結果はMasurovskyら〔2〕,Macleanら〔3〕Kanazas〔4〕などの得た結果とは必ずしも一致しない。同定方法には大きな差があると考えられないので、むしろ供試材料による始めの菌叢のちがいが大きな要因なのであろう。MasurovskyやらMacleanらは甲穀類、タラ〔2〕,〔3〕またKanazasは淡水魚〔4〕についてであり、始めからかなり大きい菌叢のちがいが考えられる。加えて培地や培養条件のちがいによることも無視できないであろう。一方菌の定量的評価を行なうには多数の菌を分離しなければならない筈である。しかしFig.1,2に示した方法では術式も繁雑で、一度に多数の菌の同定を行なうには技術的にみて困難が多い。
最近Corlettら〔10〕はreplica plating法による分離菌Genusまでの簡易同定術式を考案し、さらに形態学的および各種選択培地上の発育反応の結果を電子計算機を用いて同定する方法を提唱した。さらに氏ら〔11〕は照射魚類(Dover sole)の菌叢の定量的な評価を行なった。筆者ら〔12〕はこの術式を多くの標準菌株および分離菌を用いて追試したが、Pseudomonas,Flavobacterium,Enterobacteriaceaeなどではかなりよい精度で同定できるが、Acromobacterについては好結果を収められなかった。すでに述べたように、照射魚肉からの分離菌は普通培地上では発育が弱くなる傾向があるので、これを十分考慮した分離菌の同定方法についでさらに検討する必要があろう。
Determinative scheme for the identification of certain Gram−negative rods Hugh and Leifson’s medium(glucose) ┌────────────────────────────────────────────────────┐ │ │ Oxidative,inert,fermentative Fermentativeand gas │ │ Oxidase reaction(Kovacs) Oxidasereaction(Kovacs) │ │ (−) │ (+) (+) │ (−) ┌──────────┴──────────┐ ┌────────────┴───┐ │ │ │ │ Pigment production Arginine reaction Arginine(+,+) Enterobacteriaceae │ │ Polar flagella │ │ │ │ │ Insoluble, Penicilline │ │ yellow,orange │ Aeromonas Triple sugar iron │ │ │ │ Pigment production ┌────────────────────┼──────────┐ Flavobacterium− (King’s medium) │ │ │ Cytophaga │ Acid Acid Acid Acid ┌────────────────────┼────────────────┐ Acid and Acid and Acid Acid and │ │ │ gas gas gas Hugh & Leifson(−,−) H.& L.(alk,slight alk.│ H2S(−) H2S(+) H2S(−) H2S(+++) │ │on N.C.,acid) │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ Arginine(−,−) │ │ Escherichia− Proteus Shigella Salmonella │ Arginine(N.C.or acid) │ Aerobacter │ P.C.(+) │ │ │ │ V.P.(+) V.P.(−) │ │ │ M.R.(−) M.R.(+) │ │ │ Mycoplana Achromobacter− │ A.aerogenes E.coli Alcaligenes │ │ ┌───────────────┬───────────────────┬──┴────────────┬─────────────┐ │ │ │ │ │ H.& L.(+,+) H.& L.(+,−) H.& L.(+,−) H.& L.(alk,−)H.& L.(−,−) Arginine(+,−) Arginine(+,+) Arginine(+,+) Arginine(+,−)Arginine(+,+) P.C.(−) P.C.(−) P.C.(−) P.C.(−) P.C.(−) Polar flagella Diffusible pigment Non−pigmented Non−pigmentedNon−pigmented │ produced │ │ │ │ (King’s medium) │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ Vibrio Pseudomonas I Pseudomonas II Pseudomonas IIIPseudomonas IV |
Isolates Gram stain(+ or variable) Hugh Leifson(carbohydrate utilization) Oxidase(−) ┌────────────────────────────────┐ │ │ Rods Cocci │ catalase(+) ┌──────────┴────────┐ ┌───────────────┐ │ │ │ │ Sporogenous Asporogenous │ Optimal │ catalase + ┌──────────────┐ │ temperature │ endospores │ │ │ │ │ Catalase +, Catalase −, │ │ │ palisade or lactate − 20−30℃ 30−37℃ Bacillus Chinese−letter │ │ │ cell align− │ │ │ ment,barred Lactobacillus │ │ and beaded, Aerobic, Facultative, club−shaped oxidative, fermentative, │ staphylo− Chapman 110 │ coccus 110 (+)staphylo− Microbacterium (−) coccus Corynebacterium │ │ │ │ Micrococcus Staphylococcus │ │ Cells in cubical packets of eight │ │ Sarcina Referred from: Masurovsky et al.(1963)and Kazanas(1966) |
0.1Mradの照射と、CTC,FFおよびTL処理、および照射とこれら薬剤を併用処理したオヒョウおよびメバチ肉の、0℃において3週間、6週間保存したときの菌叢について、genusレベルまでの同定を行なった。
(1)オヒョウ肉についてみると、FF,CTC処理し保存中に増殖するのはPseudomonasである。
TLには全く保鮮効果はない。照射区では共通して酵母が優勢となった。
(2)メバチマグロ肉では、薬剤処理区の菌叢はオヒョウにほぼ同様であったが、照射区ではPseudomonasが最も優勢になった。
〔1〕河端俊治、小嶋秩夫、興津知明:本誌
〔2〕Masurovsky,E.B.,Voss,J.S.,
Goldblith,S.A.:Appl.Microbiol.,
11 229(1963)
〔3〕Maclean,D.P.,Welander,C.
:Food Technol.,14,251(1960)
〔4〕Kanazas,N.:Appl.Microbiol.14,
957(1966)
〔5〕Kawabata,T.,etal.:日水誌,26,300
(1960)
〔6〕Kawabata,T.,Sakaguchi,G.and
Okitsu,T.:Proc,1st Intern.Cong.
Food Sci.and Technol.,London,
265(1962)
〔7〕Hendrie,M.S.,Hodgkiss,W.,
and Shewan,J.M.:Annales de l′
Institut Pasteur de Lille,15,
43(1964)
〔8〕Shewan,J.M.,Hobbs,G.and
Hodgkiss,W.:Appl.Bacteriol.,
23,397(1960)
〔9〕微生物学ハンドブック,P.1249(1957)技報堂、東京
〔10〕Corlett,D.A.Jr.,Lee,J.S.,and
Sinnhuber,R.O.:Appl Microbiol.
,13,808−817(1965)
〔11〕Corlett,D.A.Jr.,Lee,J.S.,and
Sinnhuber,R.O.:ibid.,13,818
(1965)
〔12〕河端俊治ら:日本水産学会昭和43年度年会.講演、(東京)
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